「眼圧を下げる」という挑戦は、一度や二度で終わる、短期決戦ではありません。それは、緑内障という、静かなる進行性の病と向き合い、大切な視野を、生涯にわたって守り抜くための、終わりのない、しかし、希望に満ちた、長い旅路です。この長い旅を、不安に押しつぶされることなく、賢明に、そして前向きに歩んでいくために、最も重要な心構え、それは、「治療の主導権は、自分自身が握っている」という、主体的な意識を持つことです。まず、何よりも、そして絶対に、守らなければならないのが、「医師の指示通りに、毎日、点眼治療を継続すること」です。緑内障の点眼薬は、視力を良くする薬ではありません。それは、病気の進行という、見えない敵から、あなたの未来の視力を守るための、いわば“お守り”であり、“防波堤”です。自覚症状がないからといって、あるいは、面倒だからといって、自己判断で点眼を中断してしまうことが、この防波堤を、自らの手で、決壊させる行為に他なりません。スマートフォンのアラーム機能や、カレンダーアプリなどを活用し、点眼を、歯磨きと同じくらい、当たり前の、無意識の生活習慣に、組み込んでしまいましょう。次に、「定期的な検査を、決して怠らないこと」です。眼圧や視野は、常に変動します。定期的に検査を受けることは、単なる義務ではありません。それは、自分の努力(点眼)の成果を、客観的なデータとして確認し、現在の治療が、本当に効果を上げているのか、病気が進行していないかを、医師という、信頼できるパートナーと共に、評価するための、重要な機会なのです。そして、病気について、正しい知識を身につけることも、不安を和らげる上で重要です。信頼できる情報源から学び、分からないことは、どんな些細なことでも、遠慮なく主治医に質問してください。高眼圧や緑内障は、決して、一人で戦う病気ではありません。医師や医療スタッフという、頼れる専門家チームと、二人三脚で、治療という長い道のりを、共に歩んでいく。その前向きな姿勢こそが、あなたの視野と、そして、豊かな人生を、生涯にわたって守り抜くための、最大の力となるのです。
眼圧と上手に付き合う、生涯にわたる自己管理