視神経は、一度、深刻なダメージを受けてしまうと、元に戻すことができない、非常にデケートな組織です。したがって、視神経の病気において、最も重要なことは、病気を発症させないための「予防」と、もし発症してしまっても、その進行を、最大限に食い止めるための、日々の「自己管理」です。薬物療法や、手術といった、医学的な治療と並行して、私たち自身が、日常生活の中で、視神経を守るために、できることが、いくつかあります。まず、最も基本的で、重要なのが、「血流の改善」です-。視神経は、大量の酸素と栄養を必要とする、エネルギー消費の激しい組織であり、その健康は、良好な血流によって支えられています。ウォーキングや、ジョギング、水泳といった、リズミカルな有酸素運動を、習慣にすることは、全身の血行を促進し、視神経への血流を、改善する上で、非常に有効です。逆に、喫煙は、血管を収縮させ、血流を著しく悪化させる、視神経にとって、最悪の習慣です。緑内障のリスクを高めることも、科学的に証明されており、禁煙は、必須と言えるでしょう。次に、「抗酸化作用」のある、栄養素の摂取です。視神経の細胞は、常に、酸化ストレスの危険に晒されています。この酸化ストレスから、神経を守るために、ビタミンC、ビタミンE、ルテイン、ゼアキサンチンといった、抗酸化物質を豊富に含む、緑黄色野菜(ほうれん草、ケール、ブロッコリーなど)や、色彩豊かな果物を、バランス良く、食事に取り入れることが、推奨されます。また、オメガ3脂肪酸(青魚などに多く含まれる)も、神経保護作用や、血流改善効果が期待されています。さらに、「眼圧を、急激に上昇させる行為を、避ける」ことも重要です。頭が、心臓よりも低い位置になる、ヨガの倒立のポーズや、重量挙げでの強いいきみ、あるいは、管楽器の演奏など、腹圧や、胸腔内圧を高める行為は、一時的に、眼圧を、危険なレベルまで、上昇させることがあります。心当たりのある方は、注意が必要です。そして、何よりも重要なのが、40歳を過ぎたら、たとえ、自覚症状がなくても、「年に一度は、必ず、眼科で、眼底検査を受ける」ことです。これが、静かなる病から、あなたの視神経を守るための、最も確実で、効果的な「保険」となるのです。