白内障の進行を早める、数ある要因の中でも、最も強力で、かつ、自分自身の努力で、防ぐことが可能な、最大の外的要因。それが、「紫外線(UV)」です。私たちは、肌の日焼けや、シミの原因として、紫外線を警戒しますが、実は、目も、肌と同じように、いや、それ以上に、紫外線のダメージを、直接、受けています。特に、波長の長いUVAは、目の表面の角膜や、水晶体を通過し、その奥の網膜にまで到達することが知られています。長年にわたって、この強いエネルギーを持つ紫外線に、水晶体が晒され続けると、その内部で、大量の活性酸素が発生します。この活性酸素が、水晶体を構成する、クリスタリンという、精巧なタンパク質の構造を、傷つけ、変性させてしまうのです。これが、白内障の濁りの、直接的な原因となります。つまり、紫外線対策は、白内障予防における、最も基本的で、かつ、最も効果的な「絶対的な鉄則」なのです。そのための、最も有効な手段が、「UVカット機能のあるサングラスの着用」です。サングラスを選ぶ際には、いくつか、重要なポイントがあります。まず、レンズの色の濃さと、UVカット性能は、全く関係がない、ということです。色の濃いサングラスは、可視光線(まぶしさ)を、カットするだけで、UVカット機能がなければ、紫外線は、素通しです。むしろ、暗いために、瞳孔が大きく開いてしまい、より多くの紫外線を、目の奥に入れてしまう、という、逆効果にさえ、なりかねません。「紫外線透過率1%以下」や「UV400」といった、表示がある、信頼性の高い製品を選びましょう。また、レンズの色は、あまり濃すぎない、薄めの色のものを選ぶ方が、日常的には、使いやすいでしょう。さらに、紫外線は、正面からだけでなく、レンズの上下や、横の隙間からも、侵入してきます。そのため、顔の形にフィットし、できるだけ、隙間の少ない、大きめのフレームを選ぶことも、効果を高める上で、重要です。帽子や、日傘の併用も、もちろん有効です。紫外線は、夏場の晴れた日だけでなく、曇りの日でも、冬でも、一年中、降り注いでいます。外出時には、常に、目を守るという意識を持つこと。その小さな習慣の積み重ねが、あなたの水晶体の、未来の透明性を、守ることに繋がるのです。