加齢や、紫外線、生活習慣病といった、主要なリスク因子に加えて、白内障の発症や、進行に関わる、いくつかの、見過ごせない、その他の要因も存在します。これらを知っておくことは、自分自身の、個別化された、予防戦略を立てる上で、役立ちます。まず、注意が必要なのが、特定の「薬の、長期使用」です。その代表格が、「ステロイド薬」です。アトピー性皮膚炎や、気管支喘息、関節リウマチといった、自己免疫疾患や、アレルギー性疾患の治療のために、ステロイドの、飲み薬、吸入薬、塗り薬、そして、点眼薬を、長期間にわたって、使用している場合、「薬剤性白内障」を、発症するリスクが、高まることが知られています。ステロイドによる白内障は、特に、水晶体の、後ろ側の膜(後嚢)の、すぐ下から、濁りが始まる「後嚢下白内障」という、特徴的なタイプが多く、比較的、若い年齢でも発症し、視力低下を、早期に自覚しやすい、という傾向があります。治療のために、ステロイド薬が、不可欠な場合は、自己判断で、薬を中止するのではなく、必ず、処方している主治医と、眼科医の両方と、連携を取りながら、定期的に、眼のチェックを受けることが、極めて重要です。次に、ステロイド薬の使用とは、別個に、「アトピー性皮膚炎」そのものも、若年性の白内障の、高いリスク因子となります。その原因の一つとして、顔、特に、まぶたの周りの、かゆみから、無意識のうちに、眼を、強く叩いたり、こすったりする「物理的な刺激(打撲)」が、水晶体に、直接、ダメージを与えてしまうことが、考えられています。また、アトピー性皮膚炎に伴う、顔面の皮膚の、慢性的な炎症が、何らかの形で、眼内の環境にも、影響を及ぼしているのではないか、とも推測されています。このほか、過去に、眼を強くぶつけるような「外傷」を受けたことがある場合や、ぶどう膜炎などの、眼の病気の既往、そして、放射線治療を受けたことがある場合なども、白内障のリスクを高める要因となります。これらのリスクを、抱えている方は、より早期から、眼科での、定期的な検診を、心がけるべきでしょう。
薬やアトピーとの関係、注意すべきその他のリスク因子