私たちの眼の、一番、手前にある、透明な窓。それが「角膜(かくまく)」、いわゆる「黒目」です。光が、最初に、眼の中に入る、この角膜の透明性が、何らかの原因で、損なわれると、それは、直接、「視界が白くぼやける」という症状に、繋がります。角膜が、白く濁る原因は、いくつか考えられます。まず、最も、身近な原因が、コンタクトレンズの、不適切な使用による、「角膜感染症」です。ケアを怠った、汚れたレンズを装用したり、装用したまま眠ってしまったりすると、レンズと角膜の間で、緑膿菌や、アカントアメーバといった、危険な病原体が、繁殖し、角膜に、感染・炎症を起こします。これにより、角膜が、白く濁り、激しい目の痛みや、充血、大量の目やにを伴い、視力が、急激に低下します。治療が遅れれば、角膜に、強い濁り(角膜混濁)が、永久に残り、失明に至る危険性もあります。次に、角膜の内側の細胞(角膜内皮細胞)が、減少してしまう「水疱性角膜症(すいほうせいかくまくしょう)」も、角膜を、白く濁らせる原因です。角膜内皮細胞は、角膜の中から、余分な水分を、ポンプのように、汲み出す、重要な役割を担っています。この細胞が、加齢や、白内障手術などの、内眼手術の影響で、一定数以下にまで、減少してしまうと、ポンプ機能が破綻し、角膜の中に、水が溜まって、むくんでしまいます。これにより、角膜は、すりガラスのように、白く濁り、視界は、常に、霧の中にいるように、ぼやけてしまうのです。このほか、ヘルペスウイルスなどによる「角膜炎」や、ビタミンA欠乏症、あるいは、酸やアルカリといった、化学物質が、目に入ることによる「化学眼外傷」なども、角膜の透明性を、著しく損ない、視界を、白く濁らせる原因となります。角膜のトラブルによる、白いぼやけは、多くの場合、強い痛みや、充血を伴います。自己判断せず、速やかに、眼科を受診することが、何よりも大切です。
角膜(黒目)のトラブル、白いぼやけの様々な原因