目の疲れの、最も根本的な原因、それは、目のピント調節機能を担っている、小さな筋肉「毛様体筋(もうようたいきん)」の、過労にあります。私たちの目は、カメラのオートフォーカス機能のように、見たいものの距離に応じて、瞬時に、ピントを合わせています。この、驚くべきメカニズムの主役が、眼の中のレンズである「水晶体」と、その厚みを調節している、毛様体筋です。遠くを見る時、毛様体筋は、リラックスして「弛緩」し、水晶体は、薄くなります。これが、目にとって、最も自然で、楽な状態です。一方、スマートフォンや、パソコンの画面など、近くの物を見る時には、毛様体筋は、「収縮」して、緊張し、水晶体を、ぐっと、厚くしなければなりません。つまり、近くを見続けるという行為は、毛様体筋が、常に、力を入れっぱなしにしている、いわば「筋トレ」のような状態なのです。長時間、この筋トレ状態が続くと、毛様体筋は、当然、疲弊し、凝り固まってしまいます。これが、「目の凝り」、すなわち、眼精疲労の、中心的なメカニズムです。この、凝り固まった毛様体筋の、悲鳴を和らげるために、目薬には、いくつかの有効成分が、配合されています。その代表格が、「ビタミンB12(シアノコバラミン)」です。この、赤い色をしたビタミンは、毛様体筋の働きを、サポートし、ピント調節機能の低下を、改善する効果が、期待されます。また、「ネオスチグミンメチル硫酸塩」という成分も、ピント調節に関わる神経に作用し、毛様体筋の緊張を、ほぐす働きがあります。パッケージに、「ピント調節機能改善」や、「目の疲れに」と、大きく書かれている製品の多くには、これらの成分が、主役として、配合されています。もし、あなたの目の疲れが、「近くの作業の後、遠くを見ると、ぼやける」といった、ピント調節の不調を、伴うのであれば、これらの成分に、注目してみると良いでしょう。
なぜ目は疲れる?ピント調節筋「毛様体筋」の悲鳴